「月刊むし」8月号は,恒例の“クワガタ特集号”です。クワガタ・カブトムシの最新情報誌「ビー・クワ」と違って,学術的な内容を含む専門的な雑誌で飼育記事はありません。クワガタについて,より深く広く知りたい方にお勧めの1冊です。昨年,日本産ルリクワガタの仲間としては20年ぶりに発見された新種“タカネルリクワガタ”。20回目となる今回の特集号では,そのタカネルリクワガタにスポットをあてるとともに,♂交尾器内袋の形態的違いにより全7種となった日本産ルリクワガタについて最新情報を紹介します。また,英国の昆虫研究家ジョージ・ルイスによって1883年に記載されたオオルリクワガタ(=ルリクワガタ)。その記載に用いられた標本45頭のうち,今なお大英博物館に収蔵されている貴重な標本18頭をカラー図示。そこには,コルリクワガタも含まれていることも判明しました。さらに,ロシアの西の果て,大カフカス山脈のブナの森でのプリミゲニウスコルリクワガタとの出会いを詩情豊かに綴った「大カフカス山脈のブナの森」も必見で,ルリクワガタ類の情報満載です。このほかに,小社発行の「世界のクワガタムシ大図鑑」に掲載されておらず馴染みの薄いアフリカ産のクワガタムシのうち,ノコギリクワガタを中心にツノヒョウタンクワガタ,チビクワガタについて近似種との区別点を含め,図示・解説しています。また,ツヤハダクワガタ,Dorcus属の新種記載を3編収録。昆虫の和名(日本での呼び名)について考える記事もあります。種によってはいくつも和名をもつ昆虫がいます。例えば,オオルリクワガタとルリクワガタ。「どちらが正しいの? どちらを使うのがいいの?」。そんな昆虫の和名を考える「昆虫の和名を考える―標準和名への道―」。知っているようでよく知らなかった和名の問題について,さまざまな例を挙げて解説します。
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